強烈っ‼️ドイツの小学校の「いじめ」 ⑤最終回:息子の気づき、それぞれの転機。
「オレ、いじめられるタイミングがわかったっ💡」息子
え!?いついつ!?興味あるー!!麦
〈八つ当たり〉
(いじめっ子が)先生に怒られた後とか、嫌なことがあったときとか、そういうときにやられるみたい!これは…八つ当たりだねっっ!!
結局、息子による結論は、八つ当たり、だったようです。たまったもんじゃない🤕
けれども、とにかく。ヤバそうな時を察知しやすくなった息子は、距離を取ったり、姿を隠したりして(ニンジャ)、少しずつ殴られるのを回避できるようになっていきました。
〈それぞれの、転機〉
そうこうしている間にも、季節は巡って。
春には、子どもたちの進学先も、それぞれ決まり始めました。
思い通りの推薦状を手にし、希望通りの学校に進学を決めた大ボスは、息子への嫌がらせをピタッとやめました。もし万が一にも取り消されたら、大変ですものね(麦のイヤミ)。
進学なんて興味がない、というボス級は、相変わらず子分を使ってなんやかんやと仕掛けてきます。
そして息子は、文法や言葉はめちゃくちゃでも、状況や自分の思いを、ドイツ語でどうにか伝えられるようになりました。
こうなると、もう、周りも意地悪するのは諦めます。
嫌々でも登校したかいがありました。
ドイツ語が出来ないことを利用したパターンのいじめは、ついに卒業です。
ドイツのさくら。
〈最後の試練。息子、ついに泣く〉
幾分落ち着いて過ごせるようになり、卒業も近づいてきた、ある日。息子が言いました。
「オレ…今日、ついに学校で泣いちゃったんだよね。初めてだよ。」
また何かされてる!!
聞けば、体育の後に服を着替えていたら、突然思いっきりビンタされたとのこと。それがあまりにも屈辱的で、思わず泣いてしまった、とのこと。カワイソスギ!
でも…あれ?泣いたの、初めて??
「そうだよ。泣いても何にも変わらないし、意味ないから。どんなに泣きたくなっても、いっしょうけんめいガマンしてたんだよ。」
………!!
泣けよっっ‼️
ドイツでは、泣いてて初めて困ってるって気付いてもらえるねんで!泣くのが自己主張なんやで!!泣いてない分、先生もあんなにのん気やったんちゃう!?(麦は大阪弁、息子は東京弁)
「あ、そうなの?だからみんなあんなにすぐ泣いたり、うそ泣きしたりするんだー!でも、10歳って、普通は学校で泣かないでしょー!?」
日本の小学4年生がしょっちゅう泣いてたら…確かに、かなり心配です。
息子のドイツの小学校では、みんな、すぐ泣いていました。
転んだー!
ヤなこと言われたー!!
ギヤャャァァァーーー!!!!
思いっきり泣き叫びます。
ドイツ人が言っていました。泣いてないうちは大丈夫。泣いたら心配しなきゃいけない。
もしかして、いやきっと、泣かない息子は大丈夫だと思われていたのかな。
こりゃ失敗🤪
〈ついに!小学校卒業〉
別れを惜しんだり、寂しくなったり、これから先のことをふと、不安に思ったり…でも新しい生活にワクワクしたり…。卒業って、そんなもんだと思い込んでいました。
ひたすらその日を心待ちにして、早く来い、早く早く…というパターンの卒業も、あるのですね。
学びました。
いじめは、結局卒業までなくなることはなかったけれど。
アザやキズも、できたけれど。
息子は、生き延びて、小学校を卒業することができました。
ヤッホー!生きてる!!おめでとう!!!
あー、えらい目にあった!💨
長々と続いたこのシリーズにお付き合いくださって、ありがとうございました!
もちろん、ドイツの小学校の全てがこんな風なわけではありません。
これは、息子が、息子の通っていた小学校で経験した、ごく個人的な、豆粒のような話。
こんなでも、息子は現地校に入ったことを全く後悔していません。今は、進学した学校に元気に通っています。
日本から来た子どもがドイツの学校に入ったときに、自分のようにならないで欲しいというのが、息子の願いです。
でも、もし、悲しい思いをしてしまったら…
麦家の行動が、鼻クソほどでもお役に立つかもしれません。
またそのうち、夫と麦の対処や、学びを、まとめてみたいと思います。そのうちに。