麦のおもらし

ドイツで細々と生きるズボラ主婦がもらす、インテリアや収納やなんやかんや

〈ドイツでビザをとるコツ!!〉心折れずにこなしたい…

随分とお久しぶりになってしまいました。

年末からこの三月末の現在まで、麦が何をしていたかというと、

 

年末年始、1年半目にして初めての日本への一時帰国!

…ソファ購入!!

……息子の歯科矯正の開始!!!

 

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日本に着いて一目散に食べに行った、渋谷の神座のラーメン🍜

 

他には、カーニバルがあったり、ブリュッセルに旅行したりもしましたが…

つまるところ、何も大したことはせず、悪戯に時が過ぎ行くママ日々を暮らしていたというわけです。

 

というわけで、時をさかのぼり、日本への一時帰国からドイツに戻ってからの最初の仕事(仕事と言っても麦は専業主婦ですから、大したことはしません)、愚息のビザ更新の際に思い出したことから、お話しさせていただきたいと思います。

 

ドイツで最初にビザを取得したときのあれこれです。

 

 

〈ドイツでビザを取得するという、心折られる体験〉

ドイツでのお仕事が決まっていて、ドイツに赴任する。

日本からでも、他の国からでも、このパターンはとても多いであろうと思います。

オファーがあった後に、渡独するわけです。

 

うちも、そうでした。

(うちの場合は滞在期間の目安がある駐在ではなく、夫の現地就職+移住でありました。)

 

ドイツでの仕事が決まっているのだから、さぁおいでなさい、と言ってもらっているのだから、長期滞在許可も当然いただけるもの…かと思いきや、全然そうでもない

 

ビザを取得する方法の詳しくは、ドイツ大使館のHPに載っています。

たくさんの方がブログにも書かれています。

 

方法は解っている、情報(ネガティブなもの多し)もある。

 

しかし、この移民だらけの情勢。やはり

ビザはやらんぞ。という圧をひしひしと感じます。

 

そもそも、ドイツの役所は強烈です。

同じ職員でも、1分前と2分後では言うことが変わります。

担当の職員の機嫌の良し悪しで、こちらの用事の成否は変わります。

 

こんなですから、生粋のドイツ人ですら、お役所への用事は腰がひけるのです。

どこからどう見てもアジア人の我々が丸腰で臨んでも、イヤ〜な気分になること請け合いです。

 

慣れない生活、わからないコトバ、吸いがらだらけの道、冷たくわけがわからない(と感じる)役所の人の対応。

 

心が折れます

 

でも、ビザを取得しないわけにはいきません。

さて、どうしましょう?

 

 

〈心折られずビザを取得するコツ①NGワード②ゲルマンに頼る〉

ドイツに来てすぐ(90日以内)にビザを申請しなくてはいけません。

✳︎ビザを申請するまでにも、心折られる色々を役所で乗り切ってこなければなりません。

 

心もいくらか鍛えられ、ビザ申請の準備が整えば、事前にお役所HPや窓口でアポイントを取り、いよいよ乗り込みます。

 

①NGワード

この状況では、申請者はまだドイツ語が話せず、英語で乗り切りたいパターンが多いです。

うちもそうでした。

情けないことに、今もそうです。

 

ここで注意が必要です。

「英語でイイデスカ?」みたいな断りは、入れない方が良いです。

 

ドイツ語じゃなくてゴメンナサイネ、英語で話させてもらいたいんです〜エヘエヘ、という気持ちを伝えたいわけですが、裏目に出ることが多いです。

 

「いいですよ、私は英語はあまり得意じゃナイケドネ」なんて、言ってもらえることもあります。

でも、それは、たまたま。

ラッキーだった、それだけです。

 

「ダメ。通訳連れて出直せ。サヨナラ」

「無理。サヨナラ」

「ここは、ドイツですからね、サヨナラ」

 

と、正論とともに冷ややかに追い返されるパターンが、高確率で発生します。

 

言い返す術もなく(だってまだドイツ語わからない)、粘る技もない(だって何もかもよくわからない)。

オマエ覚えとけよ、と心の中で毒づきながら立ち去るしかないのです。

 

くやしい

時間もムダ。

 

 

こうならないためには、こちらは最初から自然に英語でイクしかありません。

通訳連れて〜とか言いつつ、外人局で働いている職員の方々は当然、英語を話すのですから。

 

ハァァ〜…

と、特大の、こちらの生きる気力まで奪うようなため息を吐かれるかもしれません。

でも、しょ〜がね〜な〜チッ、という態度でも、英語で対応してもらえたなら、とにかく事は進みます。

 

もちろん、ここがドイツで、我々がドイツ語で話すべきなのは重々承知しておりますから、頃合いを見計らって「あなたの英語ものっっすごく上手だわ〜!英語で対応してくだすって、すんごく助かる!!ありがとうございますっっ!!!」なんて伝えると、良いかと思います。

 

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外人局待合コーナー。モニターに自分の番号が出たら、指定の部屋に入る。

多国籍な申請者たちのなんとも暗く重い緊張感が漂う…子供用遊具の色も、どことなく重々しい

 

 

②ゲルマンに頼る

ビザ申請は最初の大一番ですから、通訳の方に同席していただくことも多いかと思います。

というか、同席していただいた方がスムーズです。

 

我々麦家には、夫の会社の方が一緒に来てくださいました。ドイツ人の女性です。

金髪で背が高く、具合が悪くなるとKäse (チーズ)のような顔色になる(肌の白さを表す、そういう白人賛美的と麦が感じている言い方がある)であろう、これぞまさにゲルマン民族!という見た目の方です。

 

我々の順番になり、手続きをする部屋に入りました。

 

手続きをする部屋はだいたい横に長く、何人かの職員の方がそれぞれ自分のテリトリーを持っていて(インテリア的装飾もそれぞれの個性が丸出しで面白い)、各々のデスクで申請者に対応する…ような造りになっています。

 

我々の隣では、中国人家族(両親と小学生くらいの子1人)が申請中でした。

ドイツ語を話す、中国人の通訳の方がご一緒でした。

彼ら一行は、すでにものすごい必死かつ暗ーい、異様なムードを醸し出しています。

 

一方の我々。

同行してくださったドイツ人女性と職員の方が談笑しながら、聞かれるがままに質問に答え(こういう時は職員さんから英語で話してくれる)、指紋を採取…書類は完璧(に夫が用意した)…

 

その頃隣の中国人一家、ついに交渉は決裂⚡︎ 目的を達成できぬまま、出直しさせられることとなりました。

お父さんの目の中には、何がダメだったんだ…?という純粋な❓はてなマークが見えるようでした。

お父さんは、準備にも自信があったのでしょう。

和やかムードの我々を横目で見つつ、家族は部屋から出て行きました。

切ない

とても他人事とは思えない。恐怖。

 

再び一方の我々は、ドイツ人女性のご協力のおかげで、心にかすり傷すら負うことなく、無事にビザの申請をすることができたのでした。

 

いや〜よかったよかった、ありがとうございます❤︎なんて言いながら建物から出ると、さっきの隣の中国人のお父さんが我々を待ち構えており、こちらに歩いてきました。

 

そして、とても流暢な英語で言いました。

何でダメだったのか、わからない…!!

あなたたちは、どうやって成功したの……??

 

夫は自分が持っていた「申請時に準備するものリスト(英語)」をお父さんに渡しました。

ものすごく、心を込めて、Good luck! と言いながら。

 

 

しかし、準備するものリストを渡した夫も、隣にいた私も、同じことを考えていました。

「お父さんの書類はたぶん悪くない…悪かったのは、職員の機嫌やと思う……」

 

そして、こうも思いました。

「ここ一番というときは、ゲルマンに頼ろう…!」

 

だって、ドイツ語ネイティヴの日本人がビザを申請しても、「ハァ〜、これだからっ、日本人はっっ!」なんて言われるのです(本当にあったこわい話)。

 

やってられません。

 

己のアイデンティティやプライド、その他色々な大事なものは一旦置いといて、

 

ゲルマンに頼ろう。

どっからどう見てもゲルマン民族にしか見えないゲルマンに頼ろう。

 

そう思ったのでした。

 

 

〈ついでに、子どもを現地校に通わせる交渉の話〉

その後、息子を現地校に入れる交渉を、役所でしなければならないことがありました。

うちは移住なので、息子はドイツの学校に行った方が良いと(本人も)判断したのです(転入してえらい目にあうのは、当然この時はまだ知らない)。

 

この時も、また別のドイツ人女性(どっから見てもゲルマン民族)に助けを求め、スムーズに息子は小学校(当時)に通えることになりました。

 

 

義務教育なのにも関わらず、お役所では、外人の子どもはインターナショナルスクールや、日本人なら「立派な日本人学校」(確かに。)に行けばいいじゃーん、と誘導されます。

 

今息子が在籍している現地校のクラスの中で、両親共にドイツ人だという子どもは2人しかいない(!)らしいので、まぁその誘導も分からんでもないけれども…

 

「ふーん、それなら、しょうがないわな」と思わせるくらいの理由を用意して、ある程度の熱意を持って交渉すれば、結局は、しょうがないので現地校に入れてくれます☆