〈自家製きゅうりのQちゃん〉外国暮らしは、作りがち
外国暮らしあるあるだと思うのですが、色々な食べ物…懐かしき故郷の味を作りがちです。
味噌や納豆(!)をお作りの丁寧な暮らし系の方々から、びっくりドンキーや吉野家的な物をお作りのチェーン店恋しい系の方々(麦はこっち)まで、とにかく色々作りがちであります。
ある日突然、麦はきゅうりのキューちゃんが食べたくなりました。(以下Qちゃん)
きゅうりのQちゃんのことを考えると、頭の中がきゅうりのQちゃんでいっぱいになって、もうきゅうりのQちゃん以外のことはどうでもよくなってしまうほどでした。
インターネットでたいがいのことは調べられる今日ですから、麦は
きゅうりのQちゃん 自家製
とか
きゅうりのQちゃん 再現
とかをスマホに打ち込みまして、検索いたしました。
レシピがいくつも出て来ましたので、その中から
☆自分の中のQちゃん
☆味が良さそう
などの条件に合致するものを選びました。
そして、だいたいその通りに作ってみました。
ドイツのきゅうりはデカい(夏の畑で育ち過ぎたおばけきゅうりみたい)のでちょっとアレですが
まぁ、色的には、麦がイメージするQちゃんに似ているような気がします。
直径4cm。
お味はどうだったかといいますと、コレがとても美味しかった。
とても美味しかったので、立て続けに2回作りました。
自家製きゅうりのQちゃんは一晩寝かせるのですが、次の朝は
そうだ!今朝はQちゃんが食べられるんだ!!
と、とても幸せな気持ちでベッドから出ることができました。
自家製Qちゃんは、家族にも好評でした。
そうなると、本物のQちゃんとの違いが気になってきました。
本物のQちゃんを食べたのは、おそらく5年以上前です。そもそもそんなにQちゃん食べませんから。
というわけで、早速本物のQちゃんを買って来ました!
KYU-CHAN
輸出用のQちゃんがあるのですね!
お値段も2ユーロ15セントと、そこまで高くありません。
うちから程近いアジア系スーパーで売られています。
…最初っから買って来いって?
まぁ良いではないか。
Qちゃんの袋の裏側には、食べ方のアドバイスも。
サンドイッチ…
それはどうなの?という感じですが、東海漬物さんの海外マーケティング部?の精鋭の方々が「コレで良し!」としたのでしょうから、きっとそれで良いのです。
せっかくなので、本物のQちゃんと自家製Qちゃんを並べてみました。
ベートーベンの髪の生え際辺りが本物のQちゃん、その上が自家製Qちゃんです。
並べるQちゃんの量をケチったので、ベートーベンの皿を選んだ意味がない。
本物のQちゃんは、よく縮んでいます。この縮みが、あのパリポリとした素敵な食感を生み出すのですね!自家製Qちゃん作りを通じて学びました。
お味の方はといいますと、キリッと程良くしょっぱい。間違いなくご飯が進むお味です。
つまり、Qちゃんの味です。
輸出用の食べ物には日本と同じ材料が使えないことが多々あるので、輸出用Qちゃんが日本のQちゃんと同じ味なのか、麦には判断できませんでした。
一方、ドイツ式自家製Qちゃんは、とにかくデカい。実の部分が大きいので、良く言えばみずみずしく、悪意を持って言えば、水っぽい。最初に塩で水抜きをしているので、違和感を感じるほどではありません。
醤油と恐ろしく多量の砂糖、少量の酢をベースに味付けされているので、添加物なしの優しいお味であります。調理に改良の余地ありですが、そこそこパリポリしております。
漬物と煮物のあいだ、といったところでしょうか。
冷静と情熱のあいだ、みたいでしょ。
自家製Qちゃんは、ちょっと煮るのです。
そこに加えるスパイス…生姜や唐辛子などの量を調節して、お好みの味に寄せていくこともできます。
麦が作ったレシピでは、一回につき醤油を100ml使います。
外国では醤油も高いので、おとなしく本物のQちゃんを買って来た方が安上がりかもしれませんね。
それでも作ってみたかったのだ。
まぁ良いではないか。
〈胎内記憶とちっちゃいおっさん〉口の早いこども
現在14歳の麦家の1人息子。
彼が初めてお話しした言葉を、麦も夫も覚えていないのです。
〈口から生まれた〉
息子は話し始めるのが非常に早かった。
しかも、話していることが「ちゃんとした言葉」になる前から、親が聞き分けることが可能な程度にパターン化された喃語のようなものを話していました。
例えば「やぃや」は彼が好む白い食べ物…白米や絹ごし豆腐のことでしたし、母乳を所望の折には「ぱぱぱぱ…」と何やら破裂音を繰り返しておりました。これは0歳の頃からだったと思います。
親が1人息子の一挙一動に注目しすぎて、ついでに彼の喃語を分析しすぎたという可能性は大いにありますが、とにかく赤ん坊の頃から意思疎通に関してはスムーズだったといえます。
「やぃや」や「ぱぱぱぱ」以外にも様々なパターン化された喃語があったので、話が通じていました。
「チッチ」はバスです。なぜチッチなのかずっと不思議だったのですが、後にクラッチが切り替わる時の音だったことが判明しました。
そういうのからいっぺんに「ちゃんとした言葉」に移行したので、記念すべき「初めてのママ」みたいな記憶がないのです(ママと呼ばれたことはありません…赤子の頃から現在までずっと「かぁか」と呼ばれています)。
息子の周りには「赤ちゃん言葉」を話してくれる親切な大人もいなかったので、気づけばフツーの言葉で話していました。
しかも、ものすごくおしゃべり。そして、腹立たしいほど早口(今もです…日本語もドイツ語も早口)。
機関銃のようにしゃべり散らかすので、ママ友から「ピッコロみたいに口から産んだんじゃないの…」と言われる始末。
麦はナメック星人ではありませんので、おまたから産んだと記憶しております。
〈イヤイヤ期がない〉
2歳になる頃には、てにをはもずいぶん達者になっていたと思います。
専業主婦の麦が、暇すぎて独り言を発しすぎたせいかもしれません。
息子は自分が言いたいことを、自由に言葉にして伝えることができました。なので、おそらく言いたいことが伝わらないもどかしさというものを感じなかっただろうと思われます。
イヤな事はイヤと言い、ご親切に代替案まで挙げてくださる始末でしたので、息子も親もいわゆる「イヤイヤ期」を経験していません。
息子が3歳の頃、夫が何かしているのを見て(何をしてたのかは思い出せない)、「ソレおもしろそうだね〜、やり方を教えてくれる?」と言ったことがありました。
「どうやるの?」でもなく「それやりたい!」でもなく、「やり方を教えてくれる?」ときたので、こりゃ手強いぞ、と思ったのを覚えています。
〈胎内記憶〉
小さなお子さまたちは、お母さんのお腹の中にいた時の記憶を持っている…というのは、よく聞く話であります。
運が良ければ、その記憶をお子さまたちが話してくれるというのもまた、よく聞く話であります。
息子が2歳くらいのある日、ふとその話を思い出した麦は
なぁなぁ、かぁかから出て来るときって、どんな感じやった??
と、息子に聞いてみたのでした。
すると息子は
こうやって、こうやって……
ぐるぐるまわりながら、でてきたんだよっ!
と、身体ごとぐるぐる廻るジェスチャー付きで答えました。
そうです、赤ん坊は旋回しながら産道を通って出て来ます。
いらんこと言い(余計なことをよく言う)の夫と麦です。
しかし息子に向かって「キミはぐるぐる回りながら細い道を通って生まれてきたんだねー!」なんて事はさすがに言っていなかったので、ぶったまげました。
いや、無意識のうちに、息子に向かってぐるぐる的な事を言ったことがあったのかもしれません。
でもジェスチャーつきですよ…
夫も麦も、多分ぐるぐる回って見せたことはなかったですから…
小さな子どもは胎内記憶を持っている!と、個人的には確信しております。
出て来る時の話だから、胎内の記憶とはちょっと違うか…
〈ちっちゃいおっさん〉
息子が3歳の時、麦家はそれまで住んでいた壁の薄い賃貸マンションからほど近い、築浅中古の一軒家に引っ越しました。
都会によくある、3階建てのペンシルハウスです。
1階が車庫と納戸的な部屋と風呂場、2階がリビングダイニングで、3階に部屋が2つ。
夫は「太めのマジックペンくらいはある」と言っていましたが、まぁいわゆるペンシルハウスです。
3階の一部屋を、子供部屋にしました。
たくさんのおもちゃを子供部屋に収納しました。
息子はいつもリビングで遊んでいたので、麦は
たまには自分の部屋で遊んでみたら?
と言ってみました。
すると、息子はちょっと考えて
うーん、それもいいんだけどね…
でも、あの部屋、ときどき小さいおじさんがいるんだよね…
ちょっと怖いんだよね…
と答えるではありませんか。
そ、それって、都市伝説で有名な、あのちっちゃいおっさん!?
イヤー!買ったばっかりの家に先にちっちゃいおっさん住んでるとか、イヤー!!
我々両親は息子に「ちっちゃいおっさん」の話をしたことがなかったので、
へぇ〜、ちっちゃいおっさんって、ホンマに居るねんなぁ〜!
と、妙に感心したのでした。
誰かが知らないうちに、息子に「ちっちゃいおっさん」の話を吹き込んだのかも、知れませんけどね。
息子が言うには、その後おっさん達はいなくなったということです。
〈口の早いこどもが成長すると〉
さて、そんなに口が早くて言葉の多い子供が成長するとどうなるのか?と興味をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか(いないか)。
さぞかし賢い少年に、そして成績優秀な青年に育つのでは?とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか(いないか)。
うちの息子に関して言いますと、そんなに賢い少年って感じにはならず…率直に申しますとあほです…成績に関しては、悪いですね。
成績は、まだまだ知らないドイツ語の単語が多いので、仕方がない部分はありますが。
コミュニケーション能力は抜群です。
しかし、外国語(息子の場合は10歳からドイツ語)をペラペラと話し始めるまでには、1年半〜2年位かかったと思います。別に早くないですね。
ま、そういうことです。
〈ギムナジウムのドレスコード〉イメージとリアル
現在のドイツのギムナジウムというのは、中高一貫校のようなもので、大学進学を前提とした教育が行われます。
つまり、多分進学校ということなのだと思います。
麦の息子は現在、ギムナジウムの7年生です。
〈イメージ〉
さて、ギムナジウムと聞くと、こちらを思い浮かべる方がいらっしゃることでしょう。
萩尾望都大先生の時代を超えた名作、「11月のギムナジウム」です。
カバーはないが、シミはある…麦も、中身はないがシミはある…仲間だね!
麦なんかはサナトリウムを思い浮かべたりしますが、全然違いますね。そりゃ結核なんかの療養所です。
うちには麦母が実家から運んできた、嫌がらせか?と感じるほどボロッボロの1冊があります。
麦母は大のもぉさまファンなのです。
そのボロッボロを、実際にギムナジウムに通っている麦の息子が読みました。
ヤツはそこら辺にある漫画はとりあえず読むのです。
そして言いました。
ぜんっぜん、ちがうね。
はて、なぜ息子が、お勉強ができる子が集まるはずのギムナジウム生の1人なのでしょう?
そんなことは我々両親が一番不思議に思っておるわけです。
予想通り、常に崖っぷちの成績を堅持しておるわけです(成績が悪いと放校か留年)。
まぁそれは置いといて、「11月のギムナジウム」に登場する美少年たちは
写真の使用申し訳ないです
こういった格好をしておるわけです。
この作品は、BLの元祖とも言われていますね。
一方、現在のギムナジウム女子は、日本の現代のBL作品をめっちゃ読んでいるようです。
エロ系BLマンガ(マンガはドイツ語でもManga です)はご丁寧に翻訳されて、フツーの本屋で、フツーに売っています。
BL=ボーイズラブ。男性同士の恋愛を描いた作品です。念のため。
麦母は、孫がギムナジウムに進学したと聞くと、パァッと目を輝かせて言いました。
いやぁん!ギムナジウムやって!!素敵!!!
現実は、その素敵なイメージ通りでしょうか…?
〈ギムナジウムのドレスコード〉
まず、漫画のイメージを打ち砕く大前提として、制服はありません。
当然、ネクタイもいたしません。
全寮制でもありません。みんなフツーに家から通って来ます。
ある日、学校から帰った息子が、すっかり感心した様子で言いました。
「あのねー、今日ねー、Frau(Ms.の意)◯◯が言ったんだよ。学校にジョギングホーゼ(ジョギング用パンツ…スウェットパンツやジャージ)を着て来てはいけません、ちゃんとジーンズを履いて来なさい、って!」
麦は「ちゃんと」と「ジーンズ」のコントラストに笑いそうになりましたが、気を取り直して
「へぇーそうなんや、それ聞いてあんたはどう思ったん?」
と息子に質問してみました。
息子はなぜかちょっと誇らしげに
「さすがFrau◯◯だと思ったね!学校に何しに来てるのか考えて?だって。遊びに来てるんじゃない、勉強しに来てるんでしょ?だって。いやー、ホントその通りだよね✨」
とまくし立てました。
「へぇー、そっか、じゃあちゃんとジーンズ履いて行かなあかんなぁ…」
そう答えるのが、麦の精一杯でした。
キミ学校でも碌に勉強などしていないじゃあないか、という言葉はひとまず飲み込みました。
そういうわけで、息子は「学校にはちゃんとジーンズ」というドレスコードを遵守しつつ、登校しております。
職場なんかでも、ジーンズは最カジュアルではなくビジネスカジュアルの範疇に入っているようです。
まぁほんとに、所変われば、ですね。
〈リアル〉
息子がギムナジウムに入学して日の浅い、ある日。
教材を買わねばならぬということで、学校帰りの息子と、本屋さんの前で待ち合わせをしました。
その本屋さんは、街のど真ん中の繁華な場所にあります。
「あーごめんごめん、遅くなっちゃったー!お待たせしてゴメンなさいね!!」
明るく登場した息子の格好は
⁉️
あ、朝家を出た時の格好と大分違うやんか…
柄柄やんかぁぁぁ……
体育の後、体操着にしてる着心地が楽なステテコパンツだけキープしやがったな…!
「離れて歩こう。」
麦が提案しても
「えっ?なんでナンデ??」
なんだかすごく変なことに、全く気づいていない。
素材感も変だし、サイズ感も変なので頭身感まで変なのに。
「ちょっとそこのガラスに自分の姿を写して見てごらん」
「…あぁっ!コレはヘンだねー!!まぁイイじゃん♫お昼はマルヤス(ファストフード的和食屋。ギムナジウムは毎日昼で終わるのだ)で食べて帰ろうねっ♬」
自分でも変だと気づいて頂けたので良かったですが、コレと教材を選び、コレと焼肉丼を食べ、コレと繁華街を歩くのは、なかなかの修行でございました。
イメージとリアルの乖離がスゴい。
〈ドイツのスーパーマーケットあるある〉引く?笑う??
スーパーマーケットに行くのは、結構好きです。
主婦の麦は、パリッと新鮮でお安い旬の野菜を見れば、何を作って食べようかな♫とうれしくなります。
破格の肉を見つければ、いそいそ♪とカートに入れます。食べ方は後で考えます。
スーパーマーケットでは、沢山の食べ物と微妙な便利グッズなんかに四方を囲まれて、楽しい気持ちになります。
そんな楽しさに加えて、ドイツのスーパー(日本以外のスーパーと言えるかもしれない)では、別の楽しみもあります。
ん?
と思わず2度見するような光景に、しばしば遭遇するのです。
コレらの光景はもう、ドイツのスーパーあるあると言っても良いのではないでしょうか。
〈あるある:開いてる〉
開いてます。
いろんなものが、売り場ですでに開いています。
ポテトチップスが開いてます。
中身の見本かな?
スパやマカロニも。
化粧品を試した後の拭き取りに使われたと思しき売り物のティッシュたち。
開いて、こぼれて…
しまいには
空っぽ!
空っぽになった小麦粉の袋というものは、大惨事を想像させますね。
開いてるの他に、カビてる(パッケージの中の食べ物がカビだらけ)パターンもよく見かけます。
〈あるある:取手がうまくつけれない〉
♪ダ〜ンスは〜上手く踊れぇないぃ〜♫みたいでしょ。
取っ手がうまく付けられないことがあるようです。
ぱっと見ただけでは気づきにくいのですが
向かって右!
取っ手が内側ですね。
これは冷蔵庫の扉です。
詳しく言うと、前にこのブログにも書いたおしゃれスーパー、EDEKA Zurheide のBio(オーガニック)コーナーの肉売り場の冷蔵庫です。
しばらく考えてみても、右側の扉をダイレクトに開く方法は思いつかず。
一度左の扉を開けてからの、右側へのアクセスということで良いのだろうか。
取っ手が内側だけではありません。
これは違うスーパー
片方の取っ手がない。
取っ手がもげたので早速修理します、という気配も全く漂っていない。
取っ手だけでなく、機械類のボタンも?となることがあります。
下へまいりまーす
これは、駐車場用エレベーターのボタンです。
ここ、一番下の階です。
どこ行くの。
怖い。
〈あるある:まきこみがち〉
スーパーのカート🛒は、大きいものが多いです。
チビの麦は、一生懸命押します。
時々、ものすごく動かしにくいカートを選んでしまうことがあります。
この動かしにくさ、一体どうしたことか?
カートのタイヤ(?)部分を確認してみると
……毛?
他にも紙くず、何かの葉っぱ、ビニール袋などを巻き込みがちです。
最近は、使い捨て手ぶくろもトレンドです。
〈あるある:なぜここに〉
例えば、お菓子コーナーにドレッシングが1本とか。
違う場所にあるはずの商品が、意外な所に放置されている場面というのは、よくありますね。
これは
ちょっと良いお菓子コーナーに紛れ込んだビール(左側)と、たぶんニベアのデオドラント(右側)です。
このビール、1週間後も同じ場所に居ました。
(わざわざ確認しました。デオドラントは消えてた)
こんなのはかわいいもんです。
豆腐コーナーに置いて行かれたこんにゃく程度のもんです。
では、こちらはいかがでしょう。
便所ブラシとイチゴ。
いや、これは便所ブラシではなく、台所ブラシか!?
台所ブラシでも、あーよかった!とはならない。
〈あるある:崩れ方がコント〉
盛大に崩れています。
これを見てドリフの雷さまコントを思い出したのは、麦だけでしょうか。
5分20秒くらいから該当シーン
あるあるを挙げていけばキリがありません。
今日はこのへんにしておきたいと思います☆
〈犬のお腹って〉おはなさんのタミー
うちの犬、名前はおはな。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのメス、8歳です。
カバンに書いたOHNの文字は、おはなの意
麦はその日、いつも通り、おはなさんがそこに居る喜びを感じながら、その姿を目を細めて愛でておりました。
あぁかわいいなぁ。
目も鼻も臭い耳も口も、手も足もこめかみもかわいいなぁ。
タミちゃま(tummy タミー…英語の幼児語でお腹とかぽんぽんとかいう意味の言葉。麦家はおはなさんの腹部をタミちゃまと呼んでいます)もかわいいなぁ。
そして、ふと、あることに気がつきました。
気がつきましたので、気がついたことをそのまま、夫に言いました。
「なぁなぁ、おはさんのタミちゃま、きん◯まみたいじゃない?」
夫はおはさんのタミちゃまをじぃっと見て、感心したように答えました。
じぃっと見る
「ホンマや、きんた◯みたいやなぁ!」
しばらくして、夫がおはなさんを呼びました。
「きんちゃーん💕」
それを聞いた麦は、しまった、自分はいらん事を言ってしまったようだと思いました。
「きんちゃんは、やめてあげてくれる?」
と麦が言いますと、夫は無邪気な瞳で麦を見て
「あっ、たまちゃんの方が良かった?」
と答えました。
思い出しました。
息子が赤ん坊だったころ。
「赤ちゃんてさー、ないてたべて寝て、虫みたいやな。」と麦が言いましたら、
夫は感心したように「ホンマやなぁ、虫みたいやなぁ!」と答えました。
数時間後、夫がベビーベッドの息子に向かって
「ムッく〜ん💕」と呼びかけました(息子の名前にムの字は入っていない)。
虫の話などすっかり忘れていた麦は、
「ムッくんて何?」と質問しました。
夫は無邪気な瞳で麦を見て「虫さんのムッくんに決まってるやんか〜❤︎」と言いました。
その時も、しまった、自分はいらん事を言ってしまったようだと思ったはずなのに、時を経て再び繰り返してしまったようです。
夫はきん◯まがよっぽど気に入った様子で、
「おはなちゃんのタミちゃまはきんた◯ですねー❤︎」
「おはちゃんのタミちゃまは何かに似てる、あ、きん◯まか❤︎」
「きんちゃん❤︎」
ときん◯まを連発しています。
しつこいなーと思いながらも、自分に責任があるので
「きん◯まちがうよ」
「きんちゃんではなく、おはちゃんです」
などと、一応答えておりました。
夜も深まり、寝る支度も整い、ベッドに入る時間になりました。
はぁー寝れる寝れる、うとうと…麦の目が閉じかけたとき…
「なぁなぁ、水道橋博士の相方って、なんてゆー名前やったっけ??」
夫が嬉々としてたずねてきました。
麦は
「玉袋筋太郎やで。
NHKに出るときは知恵袋賢太郎にされたらしいで。
もう黙ってもらえる?」
と答えて、これからは自分の発する言葉にもっと注意しよう、と強く思ったのでした。