麦のおもらし

ドイツで細々と生きるズボラ主婦がもらす、インテリアや収納やなんやかんや

〈フランスでもふらふら〉葡萄畑の真珠・リクヴィールをふらふら

〈葡萄畑の真珠!リクヴィール〉

フランスには「最も美しい村」が156あるらしい。

 

「最も」って、どういう意味だっけ?と言いたくなりますが、その156の中のひとつが、リクヴィールという村。

 

リクヴィールはフランスのアルザス地方、ドイツとの国境付近に位置しています。

葡萄畑に囲まれた、小さくてかわいい村。

 

葡萄畑の真珠と謳われる、アルザスワインの名産地。

 

麦父の「もし行けたらでいいのだけど、ここに行きたいです」とのリクエスト(LINEの文面がこんな感じだった)により

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麦父からのLINEには雑誌の1ページの写真まで添付されていた

麦家と麦両親一行はリクヴィールを訪れました。

 

親孝行でしょう?

こういう旅のプランから予約から運転から時には支払いまでするのは全て夫ですので、孝行者は夫です。

ありがたいですね!

 

目的地では、麦家と麦両親はいつも別行動です。

麦両親のガツガツとした観光姿勢に、我々はついて行けません。

麦両親は英語が話せませんが、放っておいても必ず計画通りの観光をこなすのです。

 

〈リクヴィールふらふら〉

リクヴィールは散策するだけなら2時間、食事休憩を取っても3時間もあれば、じっくり見て回ることができるかと思います。

 

村の入り口の門を入ると

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だいぶ前の写真なので、息子がまだ小さい

アルザスだなー!!と感じるメインストリート。

奥へ向かって坂道がのびています。
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メインストリートを外れてみるのが、旅のお楽しみ。

さらに素敵な風景が現れます。


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リクヴィールは小さな村ですが、かなり有名な観光地のようですね。

いろんな国から来た人たちがそぞろ歩いています。

 

ワイン屋さんだけでなく、お土産屋さんでもワインやチーズを売っていました。

土産物屋がチーズ臭い。

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マンガを片手に歩く息子

 

村の端っこから先は、葡萄畑。

青い空、葡萄畑の緑。

文句なしに美しい!リクヴィール良い所!!
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かわいいドアノブを発見!

きのこです🍄

息子がかぶりつこうとしています。

人の家のドアノブに。
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メインストリートを奥まで進むと、かわいらしい塔があります。

高さは25メートルだそうです。
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お昼どきでしたので、ご飯を食べることに。

小さい村ですので、あまりレストランの選択肢はありません。

目についたレストランの、外の席に座りました。
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ピザ🍕(フランスでもピザを食う麦家)がテーブルに到着。

いただきまぁーす!のタイミングで、すごい雨が降ってきました。

お客さんたちは、目の前の皿をサッと抱えて、レストラン店内に避難です。

上の写真でも、雲行きが怪しいのが見て取れますね。

 

ピザを食べ終える頃には雨も上がりました。

雨を浴びてさらに生命力を増したような緑の葡萄畑を名残惜しく眺めつつ、麦家一行はリクヴィールを後にしました。

 

〈リクヴィールはここです〉

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赤いピンがリクヴィールです。

近くにある大きな街は、これまた美しい街・ストラスブール。

リクヴィールを含むアルザス・ワイン街道を旅するには、ストラスブールを基点にすることが多いのではないでしょうか。

ストラスブールは、パリから電車で2時間の距離です。

 

地図上の青い点、ドイツ西部デュッセルドルフ(日本人がたくさん住んでいる街…麦家も住んでいます)からは約350km。車で5時間ほどかかります。

ストラスブールに宿泊して、アルザス地方をふらふらするプランが現実的なのではないでしょうか。

リクヴィールの他にも、見所はたくさんあります。

 

 

リクヴィールといえばワインなのに、なぜワインの話がほんんど出て来なかったのか!?

 

それは、麦がビールばっかり飲むからです。

〈Hitzefrei!〉暑いとドイツの学校はお休み

♫ Hitzefrei! ヒッツェ〜フライ!! ♬

ご機嫌に節をつけて歌う息子。

 

今日と明日と明後日はHitzefrei …

Hitze (高温)Frei(休み)…

つまり、暑いので学校が休みなのです。

 

暑いから休みって!笑わせてんのか??

と思いますが、本気です。

 

休みといっても、さすがに一日中丸ごと休みというわけではありません。

元々は「午前10時に日陰の気温が25度を超える場合、学校の授業は4時間目以降は中止すべし」という、プロイセンの文部省が19世紀に導入した(世界史?)制度らしいのですが、現在は州や学校によって様々な条件があるみたいです。

 

25℃って、涼しいではないか。

 

息子の学校は、どうやら30℃以上が予想される時間を休みにするようです。

iPhoneに出てくる天気予報で決めている気配があります(麦調べ)。

なんて単純なんだ。

 

しかし、高学年(10年生〜)は休みにならないようです。

のん気にヒッツェ〜フライ♪なんて言っていられるのも今のうちだけか、と暑いのに背筋を凍らせる麦であります。

 

今どき30℃なんて序の口でしょう?

日本では、40℃だってめずらしくないでしょう?

 

〈クーラーがない〉

ドイツの夏もここ何年か、40℃を超える日があります。

 

ドイツの紫外線は日本の10倍というウワサがあります。実際、この時期は短時間でも直射日光に当たると、服を着てても(着てなかったら変態です)皮膚が痛い。麦の皮膚はかなり頑丈ですが、それでも痛い。

日本でレーザーで消したシミがドイツで即復活した、という悲しい話も納得です。

 

しかし、ドイツは乾燥している。 

一年中、皮膚が粉を吹くほど空気が乾燥しているので、日陰や屋内は意外なほど涼しいのです。

 

それでもやっぱり、40℃になるとお手上げです。

だって、家にクーラーがないのですから。

 

少〜しずつエアコンのあるご家庭も増えているようですが、基本は扇風機か冷風機です。

フツーの扇風機か、氷を入れたら冷たい風が出るみたいなやつ。

 

いつの時代の話をしてるのかって?

ですよ。2021年。

 

現在麦家にある「涼しくする道具」は、扇風機1台です。

それだけ。

 

その扇風機も、麦家がドイツに来た4年ほど前に、ドイツ暮らしの先輩家族が「なんか最近暑くて扇風機がすぐに売り切れになるから麦家の分も買っといたよー!!」とキープしてくださっていた1台なのです。

 

今は扇風機も冷風機もいっぱい売っていて、売り切れになることはありません。

でも、ドイツで涼を求めるのは、それくらい最近の話なのです。

 

温暖化?

恐ろしい。

 

〈旧校舎と新校舎〉

学校に話を戻しましょう。

 

息子の学校には、旧校舎と新校舎があります。

低学年には旧校舎、中学年からは新校舎の教室が割り当てられているようです。

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美しき旧校舎…便所は臭い

 

息子は中学年ですので、今は新校舎に居るのですが…これが暑いらしい。

旧校舎は涼しいけど、新校舎は暑いらしい。

 

どちらの校舎も暖房はあります(故障してたりしますけど)が、もちろん冷房はありません。

 

本当に旧校舎が涼しくて、新校舎が暑いのか麦にはわかりませんが…

 

ひ弱なヤツめ。

昭和生まれ公立育ちの麦の暑さ経験、舐めんなよ。

 

日本では、東京の公立小学校に通っていた息子。

冷暖房完備で一年中快適でした。

麦は「これなら夏休みいらないんじゃないの?」と思っていました。

 

でも、まぁ、とにかく。

今日と明日と明後日はHitzefrei なのです。

 

今日は1時間目が無かったので、朝は9時前に出て行って、12:45で終わりでした。

行ったと思ったら帰って来る。

 

明日は11時で終わりです…

 

Hitzefrei で早く学校から帰った後の過ごし方の定番は市民プールなのですが、今年はコロナでそれも微妙です。

 

もうすぐ夏休みなのに、Hitzefrei 。

息子にとっては Hitzefrei ♬

麦にとっては、Hitzefrei ⤵️⤵️⤵️

〈英語の宿題〉スーパースターにインタビュー

コロナ休みは、常に底辺で蠢く息子の成績を上げるチャンスでありました。

 

学校でのテストを実施できないため、生徒たちは家庭でこなす課題で点数をつけられることになったからです。

課題はアプリ経由で管理されます。

 

麦と夫、息子のプライベートのドイツ語の先生までもがそのアプリをインストールして、万全の体制で息子をバックアップいたしました。

 

息子は幸せ者ですね!

本人はひどく迷惑そうにしてましたけど。

 

本人のやる気は置いといて、周りの大人たちは「この機会に底辺から中の下ぐらいまで持っていかなくては…♨️」と、必死に頑張りました!

 

そんな時に出た英語の課題。

「有名人にインタビューをしてみよう!」

 

なんだか楽しそうな課題です。

詳細を見てみますと

 

キミたちは、スーパースターにインタビューをします。

スーパースターは、誰でも構いません。

例えば、ミュージシャンやサッカー選手

インタビューの会話を書いて、先生に送ってください。

 

とのこと。

 

麦は息子に

誰にする?

と、聞きました。

 

少し前に本物のメッシを見たばかりだったので、麦はどうせメッシやろ。と思っていました(スペインに旅行してサッカーの試合を見たのです)。

 

息子は、うーーん…うーーーん…と考えた後、やっぱコレしかナイよね!といった明るい口調で

 

エジソンにするわ!

 

と言いました。

 

はぁ?

なんでエジソンやねん。

 

もちろん麦は息子に聞きましたが

 

なんとなく!

エジソンにしよー♫

 

とのことでしたので、エジソンもまぁ、スーパースターといえばスーパースターの類になるかなぁ…とモヤモヤしつつ、エジソンでいくことにしました。

 

ノリノリの子どもを親が止めることなんて、できないでしょう?

 

で、どういう感じでインタビューを始めるの?(麦)

 

エジソンはねー、このインタビューのためにお墓から出て来るんだよ!(息子)

 

おっと!コレは名インタビューの予感!!

 

息子は本棚から、1冊の本を取って来ました。

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学習まんが人物館 エジソン…!

 

彼は小学校低学年の頃に、伝記漫画にハマっておりました。

そして「この人は何年に生まれて、何年に死んだ」に異常に興味を示しました

 

新1年生の様子をそれとなく探りに来たスクールカウンセラーの先生に「先生は何年生まれ?」と質問して、「○○年生まれってことは、今○○歳だね!ベートーベンは○○年生まれで…」なんて言っちゃうもんですから(失礼ですよね。算数が得意なわけではないのですよ)、即時グレーゾーンリストに名を連ねました。

まぁその辺はまたそのうちお話しするとして…

 

まんが人物館 エジソン のおかげで、どうやら息子はエジソンについてよく知っている(つもりの)ようです。

 

エジソンに何を聞くの…?

で、エジソンは何て…??

 

を繰り返して、ついにスーパースターへのインタビューが出来あがりました!!

 

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ドヤッ!

「気合を入れて丁寧にしっかりと作りました✨」

ということが嫌でも伝わるように、紙を大きく使いました。

インタビュアー(息子)とエジソンの各セリフには、ダメ押しにそれぞれの写真も付けました。

 

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英語が母国語である夫のチェックも入っているので、しっかり出来ているはずです!

 

早いもので、この課題の時からもう1年ほど経っています。

その間に恐ろしいスピードで英語の知識を詰め込まれましたので(今中1が終わる頃ですが、すでに仮定法過去完了…日本では高校で習うはず…が終わっています)、今このインタビューを見ると、とてもかわいらしく感じます。

 

✔︎これまでに習った文法

✔︎やり過ぎでない程度の単語

✔︎退屈せずに読める内容

 

ここら辺を踏まえた上で、まぁまぁ良いインタビューが出来たのではないでしょうか!?

 

(周りの大人たちの涙ぐましい努力で)成績はどうなったかって?

英語は、判定不可(成績をつけられないほどのクソカス)から、(3)に浮上しましたよ。

 

ふふふふふ……

〈綿毛の季節〉この綿毛、どーなってんの!?

今年も綿毛の季節真っ盛りです。

綿毛って、ふあふあして、かわいいですね。

 

でも、ふあふあが過ぎると、全然かわいくありません。

 

道の両端に1.5メートル置きに小人が座っていて、各小人が綿毛をフー🌬している…

 

そんな光景を想像してみてください。

 

フーし終わると直ぐに、小人たちの手には次の綿毛が。

魔法です。

 

小人たちは次から次へ、休む間もなく綿毛をフーし続けます。

 

そんな光景を想像してみてください。

 

どうなりますか?

 

そこら中綿毛だらけですよ。

 

この時期のドイツ西部は、そんな感じです(他のところのことは知らぬ)。

 

そこら中綿毛だらけですよ?

地面が綿毛の影だらけなのですよ??

 

そんなこと、あります?

いや、ない。

少なくとも麦の常識(当てにならない)には、ない。

 

麦家の犬のおはなさんは、動くものを見ると追いかけずにはいられないメス犬です。

落ち葉でもビニール袋でも、落ちてる物が風で動けば全力で追いかけます。

 

本能なのでしょう。

躾が行き届いていないとも言えます。

 

その様子を見た人が「…狂ってンの?」と聞いてくることがありますが、麦は澄まして「彼女は猟師なのヨ」と答えます。

そうすると、「あ〜、それでか!ソウカソウカ!!」という反応を得ることができます。

ドイツって、良い所ですね。

 

この時期は空中を綿毛が漂いまくり、その影が地を這うわけですから、おはなさんの狂気もえらいことになっています。

 

それはともかく、綿毛ですよ。

朝から夕方まで綿毛だらけです。

綿毛と綿毛が絡まって、すごい塊になって飛んでたりします。

 

綿毛活動が終わるのか、夕方以降は綿毛が減ります。

日没とは関係ないかもしれません。

この時期のドイツの日没は22時頃ですから。

 

飛ぶ綿毛の写真を撮ってみようとチャレンジしました。

しかし、やはり上手く写せない。

 

くやしい。

くやしい。

 

しかし、積もった後集合した綿毛を捉えることができました!

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どうです?

 

コレは、屋内駐車場の床に積もった綿毛です。

コレ、5階です。

 

コレなもんですから、2階(日本式3階)にある麦家の中も綿毛だらけ。

飛ぶわ、積もるわ。

 

網戸、せめてカーテンがあれば少しはマシかもしれませんが、生憎どちらもうちには一切ございません。

 

網戸やカーテンがあったところで、綿毛の侵入を完全に防げるとも思えません。

そういうレベルの話ではないのです。

小人がフーフーなのです。

 

正にこの瞬間、ブログを書く麦の目の前を、綿毛がふわふわ飛んでいます。

 

いまいましい。

 

でも、去年と今年はマスクを付けて外を歩けるので、綿毛を吸って鼻が痒くなるのを防げて良いです♫

むせるのも防げて良い(綿毛吸ったら喉がケッケッする)。

 

コロナ規制も緩やかになり、外をマスクなしで機嫌よく歩いているたくさんの方々…

 

鼻クソスゴいでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

〈完っっ全に想定外〉ドイツの移動遊園地の…乗りもの?

☆謎のアトラクションのネタばれ注意☆

 

移動遊園地、キルメス。

ライン川の河川敷にキルメスが来たら、夏休みが始まるぞー!という感じ。

キルメスも楽しみ、夏休みも楽しみ、ダブルでワクワク☆

 

去年はキャンセルになり、今年もキャンセルという話になっているようで残念ですが、それはさておき…

 

キルメスには色んな乗り物があります。

ジェットコースター、ゴーカート、急流滑りにお化け屋敷…普通の遊園地にも負けないほどのラインナップ。

 

そのほとんどは、外から見ればどんな乗りもの…もしくはアトラクション?なのか解ります。

 

例えばこれは

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ジェットコースターですね。

穴から出てくる辺り、ヤバそうな感じがします。

夫と息子が乗りました。

中は真っ暗だったそうです。

 

こちらは

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どう見てもお化け屋敷。

係の方のメイクが気合入ってます。

手に持ったリアルなオモチャの包丁で脅かしてくださったりもします。

 

では、これは…

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ダヴィンチ?

…何だコレは。

 

券売所付近に設置されたモニターには、壁際で驚く人が映っていました。

一体どんな乗りもの…アトラクション…なのか?

想像もつきません。

乗りもの系なのか、歩いて体験系なのか?

それすらも分かりませんが、とにかく何かに驚くらしい。

 

いい歳してキルメスでテンション上げ上げ⤴︎になっちゃっていた麦は、とりあえず息子と入ってみることにしました。

 

上の写真はアトラクション内部に向かう、動く歩道…ムービングウォークっちゅーの?平べったいエスカレーターに乗っているところ。

スタンプで隠れていますが、麦はお恥ずかしいほどワクワクしたいい顔をしています。

 

平べったいエスカレーターを降りると、いよいよ外からは見えなかった内部に入ります。

息子と麦は、ゴキゲンに夫に手を振ってから進みました。

 

さて、壁で隠された内部に入りますと、そこには上に上がる階段

上がる他に道はないので、上がります。

 

次に現れたのは、また階段

やはり上るしかないので、上ります。

 

何のお楽しみもなく階段を上り続けると、やっと何かが始まりそうな所に到着しました。

 

何らかの部屋に入るような、無機質な扉があります。

扉の前には、係の方が立っています。

 

息子と麦、他10名ほどが扉の前に集合しました。

扉の中の何かが稼働中の気配が漂っています。

音とか、振動とか。

 

稼働中の気配はやがて停止の気配へと変わり、そして完全に停止しました。

先客たちが退場する気配があります。

 

アトラクション退出時に予想される

うわぁー!

すごかったぁー!!

ビビったねぇー!!!

みたいなガヤガヤがなく、やけに静かなのが気がかりです。

 

何なんだ、コレは。

 

動揺する麦に、係の方が無表情で「入れ」の合図を出しました。

1日中、何日も続けて「入れ」の合図を出していらっしゃるのでしょうから、そりゃ無表情にもなります。

 

麦は息子を伴い、おとなしく入場しました。

入場した瞬間、分かりました。

 

コレは洗濯機だ…!

 

10名ほどの大人や子どもたちと息子と麦は、無機質な扉から巨大な洗濯槽の中に入ってしまったのです。

 

今わかっても、もう遅い。

 

無表情なアナウンスが、我々に

「背中を壁にくっつけて立て」

と指示します。

 

指示通りにしないと大惨事になることは目に見えているので、おとなしく壁にくっつきます。

 

まな板の鯉、洗濯槽の麦。

 

乗りもの…アトラクション…というよりは装置と呼びたいソレが、ついに動き出しました!

 

グォォン グォォン…

装置が回り始めます。

 

びっくりハウスなら回るのは周りの景色ですが、この装置の中では人間たちも回ります(キルメスにはびっくりハウスみたいなのもありますよ)。

 

装置は回転速度をぐんぐん速め、麦と息子他10名ほどは壁にピッタリとくっつきました。

 

遠心力🌪

 

装置は容赦なく廻り続けます。

もはや高速です。

 

すると、どうでしょう。

10名ほどの人と息子と麦の足を支えていた床が遠ざかって行くではありませんか!!

 

10名ほどと息子と麦は、完全に脱水中の洗濯物と化しました。

10名ほどと息子と麦は、浮いています

 

正確には浮いてはいないのかもしれないけれど、こんなの初めて。

重力というよりは遠心力によって、かろうじて頭を上にすることを許されている。

 

もちろん途中退出は認められません。

同志たちは全員茫然としながら壁に張り付いています。

 

キルメスの特徴「想像してたより10倍くらい長く動いてくれる」はここでも発揮され、多分同志全員が「もう止めてくれ」と思っているのに、しっかり想像の10倍回り続ける。

 

今回ばかりは、一刻も早く終わって欲しい。

 

ひたすら回り(回され)続け、同志たちが限界を迎えた頃。

やっと回転スピードが落ちて来て、床が上がって来ました。

 

地に足が着くこの感覚、久しぶり。

ホッとします。

 

係の方の「出ろ」の指示に従い、同志たちは退出します。

足取りは覚束ず、言葉も出ません。

言葉は出ませんが、ゲロは出そうです。

 

フラフラと階段を降りて、出口に向かいます。

 

キルメスの方々は日本でいうお祭りの屋台の方々のような感じでありまして、商魂たくましい。

ディズニーランドのスプラッシュマウンテンのように、アトラクション体験中の写真がいつの間にか撮影されていて、出口で売っていることもしばしば。

 

この洗濯槽でも撮影されていたようで、出口に設置されたディスプレイに、早速我々の写真が表示されておりました。

茫然とする同志たちの写真。

 

麦は思わず、息子と麦をとらえた1枚を購入しました(多分8ユーロくらいした)。

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スタンプで隠れていますが、顔を強張らせる子どもたちの中で、麦はお恥ずかしいほどニヤニヤしています。

いやー、ありえへんわー!!

と、喜んでいるのです。

なぜか麦だけポジションが低い。

 

麦はもう二度と体験するつもりはありませんが、ご興味を持たれた方はぜひお試しください。

 

洗濯物の気持ちがわかります。