〈ビザの更新!①〉のときに忘れてはいけない物と、パスポートの更新!
前回は、最初にビザを取得したときの話でした。
今回は、ビザを更新する話です。
息子のパスポート切れの期限が近づくのに伴い、ビザも更新しなくてはいけなくなりました。
〈日本領事館で感涙〉
まず、パスポートの更新をしました。
デュッセルドルフであれば、日本領事館に行きます。
パスポート用の写真を用意して行けば、その場で書類に書き込み、申請までして帰って来ることができます。
デュッセルドルフの日本領事館は、立派な建物の中にあります。
立派な入口で普通のインターホンを押すと、入口のドアの鍵を開けてもらえます(ヨーロッパ標準)。
立派なエントランスを抜けて、ガラスのエレベーターで領事館のある階(何階か忘れた)まで上がります。
領事館室のガラスの向こうに、飛行機に乗る時みたいな荷物を検査するやつが見えます。
おー、本格的! と思いながら、もう一度入口でインターホンを押します。
「お名前とご用件をお願いします」と言われる(もちろん日本語です)ので、アポが必要だったか…?と少し緊張しつつ、
「ハッ、◯◯と申しまスッ、パスポートの更新に、参りマシタッ」
などと答えます。
パスポートの更新に、アポは必要ありません。
「はい、ありがとうございます、どうぞ。」と、ドアの鍵を開けてくださいます。
領事館の方の声が柔らかく、にこやかです。
ドイツの役所で辛酸を舐めた日本人の心に、やわらかくやさしいお声が染み渡ります。
じーん、ときます。
そそくさと中に入ると、まず荷物を検査の機械に通します。
ここの係の方は明らかに日本人ではなく、でもそこは日本領事館であるので、こ(んにちは)、ぐぅ(てんたーく)、おぉなんと挨拶しようか、と迷いつつ、とりあえずハロー!と言ったりします。
何でもいいかと、思います。
機械から吐き出された荷物を受け取り、キレイに整理整頓された棚から必要な書類を取り、書き込みます。
置いてあるボールペン🖊が
どうしたんや!?!?!?
と思うほど書きにくいのは、ご愛嬌(*´꒳`*)
この空間(いつもの街に突然現れた日本!)を楽しみつつ、ボールペンの1本や2本、嬉々として自分のカバンから出します。
あとは、ムスッとした息子の顔写真を添えて、古いパスポートと共に提出するだけですが…
窓口の方のご対応がまたお優しく、丁寧で、親切、それでいて抜かりなく、視野は広く…
じーん、ときます。
あとは、1週間もかからず出来上がる新しいパスポートを再びもらいに行き、また諸々にじーん、として完了。
すっかり心が、あったかい(*´꒳`*)
〈ビザの更新〉
新しいパスポートも手に入れて、いよいよビザの更新です。
新規にビザの申請をするわけではないので、少し気が楽です。
それに、前回とは大きく違うことがあります。
それは…ドイツ語が話せること(息子だけが)!!
気を大きくした麦家は、特に何も考えることなく、家族3人だけで更新に行くことにしました。
とはいえ、準備は抜かりなく…
早くからアポを取り(夫が)、
HP記載の通りに書類を整え(夫が)、
息子はサッカードイツ代表の服を着て(媚びている)…
息子本人がいないと話にならないので、学校が冬休み最後の日に、アポを取ってありました。
時間に余裕を持って役所に行き、順番を待ちます。
モニターに番号が出ました!
さぁ行くぞっっ!!
待合室に貼ってある無料ドイツ語クラスのポスターは、フレンドリー感あふれる雰囲気
〈ギャッ!!!〉
これまでの経験から、第一印象って大事ヨネ、と心に刻み込まれた麦家。
打ち合わせをしたわけでもないのに、出囃子にのって登場するトリオのような勢いで進みます。
「グーテンターク❗️」「ハッロー‼️」と愛想良く部屋に入った我々を迎えたのは
ハァァァァァァ〜
という、特大のため息でした。
ため息の主は、我々が今から対峙するお役所のご婦人。
夫は、明らかにムッとしています。
息子はハズレを確信し、凍り付いています。
麦は静かに、覚悟を決めました。
……で?
みたいな顔をして、こちらと目も合わせず爪をいじっているご婦人に、夫が用件を切り出します(用件など言わずとも分かりきっているのだが)。
なんとなーく、英語で話す流れにすることには成功。
…パスポート
…ハァァァァァァ〜〜〜
どうやら、パスポートを出せという事のようです。
肝心な言葉のボリュームが、ため息に比べて小さい。
差し出すと、ご婦人は気怠げにチェックし、
ボンっっ
と我々の方に投げました。
返してくれたようです。
夫は明らかにムッとしています。
息子は凍り付いています。
麦はギャッ、と思いました。
ご婦人は終始この調子で(夫が)用意してきた書類を処理し(そして投げ返し)続けました。
この調子ながらも、持って来た書類を全て、文句をつけられる事なく出し終えてホッとしていたら
…3ヶ月分の給与明細
ボソッとご婦人が言いました。
エッ!?
3ヶ月分の給与明細!?!?
HPにソレ書いてなかったケド?
大ピンチ。夫が慌てます。
…今日無いなら…次のアポを取りましょう…
ハァァァァァァ〜…
…次回は必ず…持ってくる…ハァァ
コレはもうダメっぽい。
次にアポが取れる…ハァ…のは…2ヶ月、半後…
………
この瞬間、初めてご婦人と我々の心が通じ、目と目が合いました。
それじゃあビザ切れとるがな!
…窓口なら、一番近い時間のアポが取れるから…そこ行って…
…今から家帰って、給与明細用意して、ここに戻ってきて……もしかしたら、間に合うカモ!!🦆
ワカリマシタッ‼️
ダンケシェーン!チュース!!
大急ぎで家に帰ります。
次回に続く…